Z形成術
傷が縫合しきれないくらい大きかったり、術後の瘢痕拘縮などが憂慮される場合、創部に2つの三角形の皮弁を作成し、それらを入れ替えることで傷の方向を変換することにより、傷の分断や延長などを試み、それらを回避しようとする術式のこと。 特に分断効果は真っすぐな傷を分断しRSTL(しわに沿った線)に方向を合わせた傷にすることにより、直線状の傷を目立ちにくくするのにとても有用です。
切開線がZ字型を呈するためこのようによばれています。
最も一般的なのが下図に示すような三角皮弁の先端角が60度のものです。先端角が60度の場合、縦方向には約73%の延長効果(約1.73倍になる)が得られるといわれております。
また、拘縮の長さが長い場合には、連続Z形成術が用いられる場合もあります。