脂肪肉腫
脂肪肉腫(Liposarcoma)は、軟部組織に発生する悪性腫瘍の一つで、脂肪組織から派生する悪性腫瘍です。
脂肪肉腫は脂肪組織から発生するため、通常、脂肪が多く含まれる部位で発生します。一般的な部位には腹部、大腿、上肢、下肢、臀部などが含まれます。
脂肪肉腫はしばしば無症状で経過します。深在性の境界不明瞭な腫瘤として経過することが多いので、自覚症状に乏しいことが多いです。ですが、病変が大きくなると、部位により痛み、腫れ、圧迫感などの局所の症状が現れることがあります。それらの症状をもとに、MRI検査などを行い、発見されることが多いです。
脂肪肉腫は5種類の組織型分類があり、予後はそれぞれの組織型分類によって異なります。最も多いのは高分化型脂肪肉腫で比較的予後は良好です。ほかの分類としては、脱分化型塩部肉腫、粘液型脂肪肉腫、多型型脂肪肉腫、粘液多型型脂肪肉腫があり、これらの場合予後が悪いことがあるので注意が必要です。
脂肪肉腫の主な治療法は手術で、腫瘍を摘出するために行われます。その際に、病理検査を行い、組織型分類を確認するケースが多いです。
脂肪肉腫は予後が悪い場合もあるため、早期診断と治療が非常に重要です。皮膚に異変を感じられた場合は、適切な専門医に相談し、早めの対処をすることが推奨されます。