隆起性皮膚線維肉腫
隆起性皮膚線維肉腫(Dermatofibrosarcoma Protuberans、DFSP)は、成年男子の体幹に後発する、繊維組織由来と推定されている悪性腫瘍です。
線維組織は皮膚の支持組織を形成する組織であり、DFSPはこれに由来するがんです。
DFSPは通常、最初は小さな平坦な皮内および皮下の硬結・結節として初発します。これらの結節はしばしばゆっくりと成長し、皮膚表面に隆起性の硬い腫瘍を形成することがあります。DFSPは通常、痛みを伴わず、かゆみも少ないくまた、病変は通常色素沈着などの変化を伴わないためことも多いため、診断が遅れることがあります。
隆起性皮膚線維肉腫の治療法:
DFSPの治療法は、腫瘍の大きさ、進行度、部位、患者の一般的な健康状態によって異なりますが、以下は一般的な治療法のいくつかです。
手術: DFSPの主な治療法は手術で、腫瘍を摘出するために行われます。大きなものや進行度によっては広範囲な組織欠損が予想されるため、再建も考慮にいれた集学的治療が必要になります。
放射線療法: 手術が困難な場合や腫瘍の周囲の組織にがん細胞が残る可能性がある場合、放射線療法が検討されることがあります。また、再発することがある腫瘍なため、再発リスクが高いと判断された場合は手術後の放射線療法の適応になる場合があります。
いずれにせよ、DFSPの早期診断と治療による、適切な対策を講じることが肝要です。